相続は被相続人の死亡によって開始します。しかし、

　　相続人と連絡が取れない
　　居場所がわからない
　　生きているのかわからない

　という場合は『失踪宣告』の方法があります。

　失踪宣告には、『普通失踪』と『特別失踪』の２種類があります。

　① 　普通失踪

　　　　　　　不在者の生死が７年間明らかでない場合

　　　　　　　その７年間の満了した時に死亡したものとみなされます。

　② 　特別失踪

　　　　　　　沈没船に乗っていた人や、その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した人の生死が、船舶が沈没した後また

　　　　　　　はその他の危難が去った後１年間明らかでない場合

　　　　　　　その危難が去った時に死亡したものとみなされます。

　※　いずれの場合も死亡としてみなされるのは、失踪宣告の審判の確定した日ではありません。

　失踪宣告によって死亡したとみなされているから、本人が生きて帰ったとしてもそれだけでは宣告は当然に効力を失いません。

　そこで、本人または利害関係人は、家庭裁判所に失踪宣告の取消しを求めることができます。

　取消しによって失踪宣告ははじめにさかのぼって、なかったものとなります。